くの一反省帖〜お殿様を守れ、オー!〜
当然十兵衛は

「遅い…遅すぎるぞ…あの3人」

やっぱり失敗だった。

所詮は落ちこぼれ…藩の命運を背負わせるのは荷が重すぎた。

十兵衛が、己の判断を悔いていたら

「ここだよ、ここぉ〜」

散々酷い目に合わせてくれた狭霧の声が聞こえた。

「案外いい家やん♪ケチのくせに」

皮肉を込めた朧の声…

「外から見ただけじゃ解んないわよ。中まで見ないと…」

白雪にいたってはアパート探しのノリだ。

「こらぁ〜お前らぁ今何時と思いよぉとや?」

散々待たされた十兵衛は、来て早々勝手な事ばっかり言う3人に怒声を飛ばした。
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