失恋レストラン


陽介が来るまでの1時間半ほど





しおりと久美子はロッテで時間を潰した




久美子は母子家庭で





バイトも家事もやっている





まだ幼い弟たちの世話もしながら…





だからか、周りの同い年の子達よりも久美子は精神年齢が上のように思える。






過去の恋愛話も聞いた




さすが久美子…!





爽やかな青春もあったかと思うと






まるで昼ドラのような



ドロドロ系もあり…





極めて恋愛経験の少ないしおりにとっては





驚かされることばかりだった。







そんなこんなで時間はアッという間に過ぎた






「そろそろ私…」





「おぅ。頑張ってね!」






久美子はしおりの肩をポンッと叩くと







「あ~あ、今年のクリスマスは独りかぁ~?」






そう言った笑顔が心なしか少し寂しげに見えた…
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