ヒスイ巫女3
あの日から・・・
蒼が亡くなってから2年という歳月がたっていた。
丘の上に立つ墓の前に手をあわせる人影。
その人物は15歳になったヒスイであった。
大人な雰囲気が出ており落ち着いてみえる。
「蒼、今日で2年たったよ長かったね。蛍は蒼を殺した人を見つける為に旅にでた。おにいー陸は次期巫女として覚える事がたくさんあって大変みたい。」
ヒスイは空を見た。
そして
「みんな変わっていく。私のせいで・・・」
うってかわって笑顔になりヒスイは言った。
「私ね来年の今頃には結婚してるの。年が16歳になるから誕生日に式をあげるんだって。蛍はまだ17歳なのにね」
ふふっと笑った。
「だから蒼心配しないでね。私はけっこう楽しんでる今の人生を・・・ちょっと寂しいけどね」
遠くの「ヒスイさまー」という声が聞こえた。
「呼ばれてる、行かなきゃ蒼またあしたね。」
ヒスイは手を振ってその場をさった。
この習慣を蒼はいつも上から見ていたのは誰も知らなかつた。
< 1 / 50 >

この作品をシェア

pagetop