アイザワさんとアイザワさん


「相沢。……うまくいくといいな。」


九嶋くんはそう言うと笑いながら私の肩をポンと叩いてくれた。九嶋くんは私の過去の事情をある程度知っている人だから、最近の私の様子も心配してくれていたんだろう。


「ありがと。……気まずくなっても25日は仕事頑張るからね。」


「そうならないように祈ってるよ。」


九嶋くんや他のスタッフに迷惑をかける結果になるかもしれない。でも12月24日じゃないとダメなんだ。この日じゃないと意味がない事のように思えるから。



だから……私はある計画を立てた。


『心のままに』行動するために。


***

朝日勤終わりに、私は茜さんを『Milky Way』へと連れて行った。


「奢ります!」


そう言った私に「この前とは逆ね。」と茜さんは笑いながらパンを選び始めた。



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