アイザワさんとアイザワさん
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「初花ちゃん、大丈夫?」
懐かしい記憶に胸が締め付けられた。気がつくと、鞠枝さんが心配そうに私を見ていた。
「善ちゃんに頼んで側にいてもらおうか?」
鞠枝さんは心配そうに言ってくれた。
でも、仙道さんがずっと側にいる訳にもいかなだろうし……それに……
「相澤店長が不審に思うから、いいですよ。……たぶん、大丈夫です。もう4年も経ってるんですから。」
「……それに……馨さん、もう結婚してるじゃないですか。」
「初花ちゃん……」
馨さんは、去年結婚した。病気になった玲子さんを安心させてあげたくて籍を入れたのだと鞠枝さんから聞いた。
そう。馨さんはとっくに私のことなんか忘れてる。私が気にすることなんて一つもないんだ。
『向き合う時が来た』だけ。
……ただ、それだけのことなんだから。