拒否恋
「咲?ぼーっとし過ぎ!なんかあったの?」
掃除中、ほうきを片手に持った真耶に指摘された。
私は、真耶に昼休みにあった出来事を話した。
「へぇ…、そんなことがねぇ。あの、学年1、イケメンの山本湊がねぇ。」
…え?
学年1、何?
「学年1、イ、イケメン?!」
「え?咲。あんた知らないで、OKしたの?」
「だって、私、いつも騒がれているから、うるさくて、うるさくて、他人に興味持たなかったし!」
「…まぁ、2人ともお幸せに!」
「いや、ないから。」
真耶が意味ありげな目で私を見る。
「進展あったら教えてね!」
そう言って、真耶は楽しそうにほうきを走らせた。