拒否恋
昼休み。
「細田さん、ちょっといいですか?」
先ほど、真耶が言っていた、田城君らしき人が、私の教室を訪ねて来た。
「はい…。」
冷静に、冷静に、冷静に…
田城君は、私を校舎裏まで連れ出して来た。
すると、田城君はモジモジしながらチラチラと私の方を見る。
その手は、震えていた。
…早く、告白ならして欲しいんだけど!
わたしは、別の意味で震えてるわ!
田城君は、意を決したのか、私をまっすぐみた。
「細田さん!俺前からずっと好きでした。登校する時も、教室でぼーっと外をみている時も、お昼を食べている時も、ずっと見ていました!」
ビクッ
突然手を握るとは、田城、お前は何者だ!!
「好きです!本当に好きなんです!俺があなたを幸せにします」
幸せにすると言う自信はどこから湧いて来るんだよ!軽々しく言うなよな!てか、手を離せ!
「俺と付き合ってよ!」