病院嫌い〈2〉
わからないけど
考えれば考えるほどドキドキが静まらなくて
静かなときがながれるなか心臓の音だけがドキドキと響く
恥ずかしいから
直輝先生何か言ってよ
と思いながら直輝先生を見つめる
すると……先生は
『……夏帆ちゃん、顔が赤いけど大丈夫……?』
と 私がドキドキしているのも知らずに聞いてくる
『……熱なんかないもん』
だって、顔が赤いのも先生が甘くて優しい言葉で告白してくるからだよ…
『…そうか。よかった。 じゃあ、俺は仕事に戻るから何かあったらナースコール押してね』
えっ いっちゃうの……?
先生が側にいないと寂しいよ
無意識のうちに先生の白衣をギュッと握って
『…………寂しいよ』
と言ってしまう
『………夏帆ちゃん』
私の消え入るような小さい声に反応してくれた直輝先生は
不安を和らげようと頭をポンッと撫でながら
『じゃあ眠るまで側にいるから少し寝な』
と言い、ベッドの横にある椅子に腰をかける