病院嫌い〈2〉


──ガラッ



『…患者さん、大丈夫ですか…?!』


 

そう言って入ってきたのは見たことのない看護師と医者………



…怖い
心がブルブルと震えてきて恐怖を感じる




……直輝先生助けて
この先生怖そうだよ……



そこにいる50歳くらいの男の先生はすごく不機嫌そうに話す




『診察するから 早く服!!』




その声は直輝先生みたいな優しさは全くなく




全身で恐怖を感じて




『…ゲホッゴホッ 嫌ッ』




と叫んで手を払いのけた




『早くして、こっちだって忙しいんだから
看護師さんこの子抑えて!!』




『はい、わかりました
ごめんね、ちょっと抑えるね』




『嫌ー!! ゲホッゴホッゴホッゴホッゴホッゲホッゴホッ』




そう叫んでも、服を無理矢理あげられて聴診器が入ってきた



『やだ! やめて ゲホッゴホッゴホッ』




いつもと全然違う手の感触が怖くて、恐ろしくて暴れてしまう




『これじゃあ何もできない
もう担当医呼ぶから
ここの担当だれ…?』




冷たくて低い声が響く




『…………』




家にいる直輝先生を呼ぶなんて



そんなの



私のわがままのせいでまた直輝先生に迷惑かけちゃうよ




『………呼ばないで下さい ゲホッ ゲホッ
ハアハアゴホッ』




そう言っても、私の言葉なんか聞くはずもなく看護師に




『早く担当医調べて連絡して!!』




と一言冷たく言って病室から出ていってしまった














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