病院嫌い〈2〉
『お父さん!!』
『おっ、夏帆…よかった、元気になって…
直輝もいろいろありがとうな!』
『俺は何もしていませんよ。
元気になったのは夏帆が頑張ったからだもんな』
私に目線を合わせて頭をぽんっ……と撫でてくれる
入院はすごく嫌だったけど……
直輝先生に会えなくなるのは
すごく寂しくてうつむいてしまう……
『…夏帆……そんな悲しそうな顔するなよ
休みがとれたらすぐにデート行こうな!!』
優しい言葉
微笑み
すべてが大好きだよ……
『直輝先生、大好き…』
思ったことをポロッ……と呟いてしまう
『直輝愛されているな』
『…春樹先生だって彩夏先生にすごく愛されているじゃないですか』
『あっ、じゃあ、彩夏が家で待っているからそろそろ帰るな。 夏帆行こうか』
『うんっ!』
今日はお母さんも家にいるのか……
お母さんの仕事忙しくて最近会っていないから会いたいなぁ
『じゃあ、夏帆。
また連絡するからな!』
『ありがとう!』
直輝先生に手を振り車にのって家まで帰る