病院嫌い〈2〉



体の上に吸盤がのせられると
肌が引っ張られるような感じがする…



痛くはないけど
その感覚が怖くて涙が溢れてきて……







『…グスッ……やだっ』



『夏帆!』




手が吸盤の方に伸びてしまうけど
直輝先生に抑えられてしまった



『吸盤触ったらダメ
痛くないんだから頑張ろうな

あとリラックスしないと正確なデータが取れなくて長くなるから出きるだけリラックスして

すぐ終わるから大丈夫だよ』




頭をポンポンしながらそう言ってくれた



それから5分くらいすると心電図が終った




そして、心電図が終わると、エコーをされた



エコーをしている間急に不安になってきた



私って悪い病気なのかな



急に心臓苦しくなるなんて絶対おかしいよね…



考えれば考えるほど怖くなってきたけどこれ以上泣いたら困らせちゃうから涙が溢れないように目を擦ったりした



そうしているうちに時間は過ぎてエコーが終った



『終わったよ

よく頑張ったな!』




微笑みながら頭を撫でてくれて
いつもなら嬉しいはずなのに
今は不安で不安で
我慢しようとしていた涙が頬に伝ってしまった









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