病院嫌い〈2〉
ん………?
………見慣れた部屋
…………家?
外も暗くなっているし…………。
………そんなに寝ていたんだ
『…………彩夏、起きたのかか……? 具合は大丈夫?
ぐっすり寝ていたから家にそのまま連れてきたけど……』
『……うん、大丈夫 ありがとう』
そう言うと春樹は微笑んで私の髪をかき分けた。
『……彩夏、何か食べられそう……?
食べないと、治らないし……』
……食べないといけないということはわかっているけど食欲がない。
『……ごめん ………食欲ない』
『……じゃあ、ゼリーだけ頑張って食べよう
今、冷蔵庫から取ってくるから 』
『………うん』