病院嫌い〈2〉



『………………オエ』








ギリギリのところで口を押さえてなんとか吐かないように我慢する








『彩夏、ビニールもあるし、誰もいないから
我慢しなくても大丈夫だ』








そう言って背中をさすってくる春樹








『オエ ゲホッ ゲホッ ゲホッ』








しばらく吐き続け胃酸まで吐き出し、落ち着いたころには顔が涙でグシャグシャになっていた








『……………彩夏』








心配そうに顔色をうかがってくる春樹








あんまり心配かけないように立ち上がろうとすると……
吐いたせいか貧血ぎみで立ちくらみがして地面に手をついてしまう








『……彩夏、俺が家まで連れていくから大丈夫だよ』








そう言って私を姫抱きにする










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