病院嫌い〈2〉
『……あ…りが…とう 』
そう言うと春樹は微笑んで、髪をクシャッと撫でる
『……彩夏、しばらくここで寝な
疲れただろう』
横になろうとすると、春樹は腕を私の頭の下に入れてくる
腕枕…嬉しいけど、春樹に悪いなぁ
『……春樹、腕疲れない…?』
『疲れないよ
俺は大丈夫だからゆっくり寝な』
そう言って、空いている方の手で、目隠しをしてくれる春樹……
春樹の腕に包み込まれて幸せの中、だんだんうとうとしてくる
『……おやすみ、彩夏』
『……おや…すみ』
しばらくすると眠りについた