病院嫌い〈2〉
──病院
『彩夏さん、今日生まれそうだよ
今から分娩室に運ぶね』
新木先生がそう言うけど痛すぎて返事をすることもできない
『俺もいっしょに入っていいですか…?
何もできないけど、彩夏についていてあげたいです!!』
『…はい、旦那様もいっしょに』
新木先生の隣にいた看護師さんがそう言う
『彩夏、俺もいっしょいるから頑張ろうな!』
『……ウッ 私……頑張る…… ヒッグ』
泣かないように我慢していたけど……痛くて…苦しくて涙が出てくる
そして気づいたときには分娩室に運ばれていて……
『……彩夏さん、 深呼吸だよ
頑張って』
『……ヒッグ スー ハアハアハア
グスッ ヒッグ』
『彩夏、落ち着いて 深呼吸』
『スー ハアハアハアハア ………』