病院嫌い〈2〉
そして、どんどん足音が私の部屋のほうに近づいてきて………
──ガチャ
お母さんが部屋の中に入ってきちゃった(泣)
『夏帆、起きてる…?』
そう言って私が潜っている布団を剥がしてくる
『夏帆……!!
具合悪いの?!』
『…悪く ゲホッ な……い』
少し喋るだけで乱れてしまう呼吸……
『夏帆、病院行こう 』
『やっ…… 行かない』
嫌すぎて涙が止まらなくなる
『春樹ー!! 夏帆が具合悪いみたいだから車だして』
『ああ! 夏帆大丈夫か…?』
『大丈夫じゃないみたいだけど、今から連れていくから』
泣いている私のことなんかお構いなしに勝手に話が進む
『夏帆、今から病院行くから立てる…?』
そう聞かれるけど、病院嫌いな私が立つわけがない
『や…なの グスン
病院なんて絶対に行かない!! ヒック……』
『夏帆、わがまま言わないの!!
早く行くよ』
『……やだッ
グスッ グスッ ヒック』
こんな感じで愚図っていると……
『夏帆、そろそろ行くぞ』
お父さんが私のことを持ち上げて車に運ぶ