病院嫌い〈2〉

直輝 side



『…夏帆ちゃん!!』





いきなり意識を失って倒れていく夏帆ちゃんの身体をなんとか俺の身体で支えて、夏帆ちゃんを抱きしめている状態になっている





その状態のままそっと夏帆ちゃんの胸に耳を当てると苦しそうな呼吸の音……





早く処置をしないと……






『看護師さん、急いで点滴持ってきて!!』





『…はいっ!!
わかりました!!』





看護師さんが点滴を持ってくるまでの間、夏帆ちゃんが少しでも楽になるように抱いたまま背中を擦り続ける





『点滴持ってきました!!』





『ありがとう!!』





夏帆ちゃんをベッドに寝かせて、腕を持ちアルコールを含んだ脱脂綿で腕を消毒する





そして、『…ごめん』……と眠っている夏帆ちゃんに呟き腕に点滴を刺す





点滴が効いてきたころには苦しそうな呼吸の音は治まっていたけど、やっぱり入院だよな




夏帆ちゃんが病気嫌いなのがわかっているのですごく心が傷むけど仕方がない





「頑張ろうな」と言い無意識のうちに夏帆ちゃんの頭を撫でている俺





とりあえず、入院のことを春樹先生に話さないと





『春樹先生、ちょっといいですか…?』





待ち合い室にいた春樹先生を呼ぶ






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