〔完〕大切にしてくれたっていいじゃないか。~続編あり~
意外~梨々香side~
「うん、そっか。今まで頑張ったね。」
私の口から出たのは、少し冷たく感じられるその言葉だった。
自分でも驚いた。
ふつうならもっと感情が外に出るだろう。
あまりにも、静かだった。
それはきっと、なんとなく気づいていたからだろう。
本人さえも気づいていないように見えるけれど、
真理奈はどんどん暗くなっていった。
態度も、表情も、しゃべり方も、
何も変わってはいなかった。
でも、真理奈の『目』だけが、どんどん暗くなっていった。