〔完〕大切にしてくれたっていいじゃないか。~続編あり~
玄関に着くと、梨々香が待っていた。
「あ、梨々香。待っててくれたんだ。」
あまりにも表情の無い顔に焦ったのか、梨々香は私に飛びついた。
「どうだった!?つらくない!?」
梨々香はどんな答えを求めていたんだろう。
私が「全然なんともない。」って言った瞬間、
表情が曇った。
「なんで?つらくないの?別れちゃったんだよ?泣きたくならないの?」
梨々香の言葉はどんどん強くなっていく。
「ねぇ!!なんで!?どうして苦しいって顔しないの!!」
梨々香は今にも泣きそうだった。