理屈抜きの恋
約束の時間に約束の場所へと向かうと、涼さんはすでにそこに来ていた。
「遅くなってすみません。」
「いや。待っていないから大丈夫だけど、そのドレス…」
結局、涼さん母には服は選んでもらわず、涼さんが作ってくれたドレスに身を包んだ。
話を聞いたら涼さんの前でまた着たいと思ったから。
それに少し濃いめの口紅を塗れば雰囲気がガラリと変わると教えて貰った。
「ど、どうですか?」
涼さんの視線が唇に移る度、ドキッとする。
すぐに何も言ってくれないところを見れば、普段つけないような色の口紅は私に似合わないのかもしれないと思ってしまう。
鞄からティッシュを取り出し、口紅を落とそうとした時、涼さんが私の腕を掴んだ。
「すごく綺麗だ。」
「え?」
「食事なんてどうでも良くなるくらい、綺麗だよ。」
オブラートに包まない、真っ直ぐな言い方と真っ直ぐな瞳に鼓動が早く打ち付ける。
「その口紅…」
「へ、変ですか?」
「俺を試しているの?」
「試して?」
「いや…なんでもない。食事に行こうか。」
少しだけ赤くなるのを見るとすごく愛おしく感じる。
先に歩き出してしまった涼さんに駆け足で近寄り、腕に腕を絡める。
「遅くなってすみません。」
「いや。待っていないから大丈夫だけど、そのドレス…」
結局、涼さん母には服は選んでもらわず、涼さんが作ってくれたドレスに身を包んだ。
話を聞いたら涼さんの前でまた着たいと思ったから。
それに少し濃いめの口紅を塗れば雰囲気がガラリと変わると教えて貰った。
「ど、どうですか?」
涼さんの視線が唇に移る度、ドキッとする。
すぐに何も言ってくれないところを見れば、普段つけないような色の口紅は私に似合わないのかもしれないと思ってしまう。
鞄からティッシュを取り出し、口紅を落とそうとした時、涼さんが私の腕を掴んだ。
「すごく綺麗だ。」
「え?」
「食事なんてどうでも良くなるくらい、綺麗だよ。」
オブラートに包まない、真っ直ぐな言い方と真っ直ぐな瞳に鼓動が早く打ち付ける。
「その口紅…」
「へ、変ですか?」
「俺を試しているの?」
「試して?」
「いや…なんでもない。食事に行こうか。」
少しだけ赤くなるのを見るとすごく愛おしく感じる。
先に歩き出してしまった涼さんに駆け足で近寄り、腕に腕を絡める。