理屈抜きの恋
4
寝不足気味の気だるい身体に鞭打ち、いつも通りの時間に起床して、ベランダに出て太陽の陽を浴びる。
陽ざしをたっぷり浴びて、身体を伸ばせば、気分がすっきりして、ぼーっとしていた頭が目覚める。
「撫子~早くご飯食べちゃいなさい。遅れるわよ。」
階下から聞こえるお母さんの声に返事をして、普段通り身支度を整え、普段通り食卓に付く。
「いただきます。」
普段通りご飯を一口食べてから、味噌汁を啜ると、お母さんが目玉焼きを持ってきてくれた。
そこにお醤油をかけるのも普段通り。
そして白身から食べるのだけど、私の行動を穴が開くほどに見ている目の前に座るお父さんが新聞越しにお母さんを見て、目配せをしている姿が視線の端で捕えられた。
「大丈夫だよ。」
直視しなくても分かるその様子に、お母さんの口が開くより先に自分の口を開く。
「何もいっていないじゃない。」
「言わなくたって分かるよ。親子だもん。」
そう言って笑いかけると、お父さんはほっとしたようで、新聞を机の上に置き、箸に手を伸ばした。
そしてお茶を運ぶお母さんに話しかける。
陽ざしをたっぷり浴びて、身体を伸ばせば、気分がすっきりして、ぼーっとしていた頭が目覚める。
「撫子~早くご飯食べちゃいなさい。遅れるわよ。」
階下から聞こえるお母さんの声に返事をして、普段通り身支度を整え、普段通り食卓に付く。
「いただきます。」
普段通りご飯を一口食べてから、味噌汁を啜ると、お母さんが目玉焼きを持ってきてくれた。
そこにお醤油をかけるのも普段通り。
そして白身から食べるのだけど、私の行動を穴が開くほどに見ている目の前に座るお父さんが新聞越しにお母さんを見て、目配せをしている姿が視線の端で捕えられた。
「大丈夫だよ。」
直視しなくても分かるその様子に、お母さんの口が開くより先に自分の口を開く。
「何もいっていないじゃない。」
「言わなくたって分かるよ。親子だもん。」
そう言って笑いかけると、お父さんはほっとしたようで、新聞を机の上に置き、箸に手を伸ばした。
そしてお茶を運ぶお母さんに話しかける。