理屈抜きの恋
『あそこにいろ』と言われた通り、飲み物が用意されている場所に向かうと、綺麗なグラスに注がれている黄金色のシャンパンに目を引かれた。
スタッフの方に手渡され受け取ると、シャンパングラス内に浮かんでは消えていく泡が清涼感に満ちていて、見ているだけで気持ちが落ち着いていく。
「でもこれって乾杯まで待った方がいいのかな?」
こういう会社関係のパーティーに出席した事がないから、口を付けて良いものか、分からない。
真美ちゃんの披露パーティーの時は周囲の方たちがすでに飲んでいたから、口をつけたけど。
とりあえず今回も周囲から情報を得ようと辺りをキョロキョロ見渡していると、一人の男性が声をかけてくれた。
「それはウエルカムドリンクだから飲んでも大丈夫だよ。」
声のした方へと顔を向けると、そこにいたのは副社長並に目を引く男性。
短めの茶髪に色素の薄い茶色い瞳、スーツの上からでも分かる筋肉質な身体。
副社長とは正反対のスポーツマンタイプだけど、随所に感じられる品の良さは副社長に似ている。
「君、さっき本宮涼と一緒にいたよね?」
「あ、はい。私、本宮の秘書をしております神野と申します。失礼ですがあなたは?」
「俺は鵠沼輝。よろしくね。」
スタッフの方に手渡され受け取ると、シャンパングラス内に浮かんでは消えていく泡が清涼感に満ちていて、見ているだけで気持ちが落ち着いていく。
「でもこれって乾杯まで待った方がいいのかな?」
こういう会社関係のパーティーに出席した事がないから、口を付けて良いものか、分からない。
真美ちゃんの披露パーティーの時は周囲の方たちがすでに飲んでいたから、口をつけたけど。
とりあえず今回も周囲から情報を得ようと辺りをキョロキョロ見渡していると、一人の男性が声をかけてくれた。
「それはウエルカムドリンクだから飲んでも大丈夫だよ。」
声のした方へと顔を向けると、そこにいたのは副社長並に目を引く男性。
短めの茶髪に色素の薄い茶色い瞳、スーツの上からでも分かる筋肉質な身体。
副社長とは正反対のスポーツマンタイプだけど、随所に感じられる品の良さは副社長に似ている。
「君、さっき本宮涼と一緒にいたよね?」
「あ、はい。私、本宮の秘書をしております神野と申します。失礼ですがあなたは?」
「俺は鵠沼輝。よろしくね。」