「この顔見るのは“俺”限定」
わからないところを、何度も何度も聞き直して。



そのたびに小首をチョコンとかしげて。



その姿に汐見廉も、身を乗り出して教えてる。



「…………」



そっか………。



あたしも、ああすればよかったな。



一生懸命で、すごく可愛い。



この瞬間まで、忘れていたよ。



昨日、繭に言われたこと。

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