「この顔見るのは“俺”限定」
『いい? ありさ。
アンタ、PCがわりと得意だから忠告をしとくけど。
汐見廉にわからないところを聞くっていっても……。
フリだけでいいんだからね?』



……って、繭は言ってた。



言いたいことの意味がわからなくて、聞き返す。



繭はあたしに、ひとさし指をつきつけた。



『この作戦の目的は、ひとつ。
汐見廉に可愛く思われること!』



『はぁ……』



『そのためには、ちゃんとできることは、必要ないの。
いかに頼りない女の子に見せれるか。
そのひとことにつきるんだからね』



『はぁ……』
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