「この顔見るのは“俺”限定」
こんな風に可愛く笑われると、かえってビクビクしちゃうんだけど。



「本当?」



裏とか……ない?



恐る恐る繭の顔を見る。



「本当!」



繭は、今日一番可愛い笑顔を見せた。



「バスケ部の見学に行っても。
ありさは、ありさのままでいいから」



「……えっ?」



「今日は、普通にしてればいいからねっ♪」



そう言うと、繭はドアを開けた。
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