「この顔見るのは“俺”限定」
「じゃー、特別に。
特等席を用意するよ~。
まだ先生来てないし~。
こっち来て~♪」



数人の男子に、腕をガシッとつかまれた。



どうやら、体育館の中で、見学をさせてくれるつもりらしい。



でも、そんなの、すごく困る。



特別待遇なんてイヤだよ~。



他の女子だって、みてるじゃん。



「や……。
いや……。
あの……。
あたし……」



断わりたくても、こういうのに慣れていない。



だから、口から言葉が出てこない。
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