「この顔見るのは“俺”限定」
あたしは、ギュッと唇をかみしめた。



あたしの顔……。



こんなに、怒られるほどのものなの?



“可愛い”“可愛くない”以前に……。



汐見廉は、あたしのことが、そんなにもキライなの?



あたしは、こんなにも好きなのに……。



そう思ったら、胸がぎゅっと苦しくなった。



鼻の奥もツンとした。



“あ、やばい。
がまんしなくちゃ”



そう思ったときには……。
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