「この顔見るのは“俺”限定」
「でも、そういうことでしょ?
だって、あたし。
自分ではわからないもん。
自分がどんな顔をしてるのか」



「…………」



「だから、教えてよ。
どこがどんな風におかしいのか!」



ここまでくると、完全に八つ当たりだった。



変な顔なのは、あたしの責任なのに。



でも、もう、止められないよ。



汐見廉の顔を、キッときつく、睨みあげた。



その瞬間……。
< 201 / 328 >

この作品をシェア

pagetop