「この顔見るのは“俺”限定」
今日だって、かーなーりー無理して来たんだよね。



もちろん、くじ引きだって聞いてたし。



一番人気の汐見廉とまわるのは無理かな~?とは思ってたけど。



まさか、ひとりでまわらされるとは、夢にも思っていなかった。



信じらんない。



なんで、みんな。



こんな怖いこと、あたしにひとりに押しつけるんだよ~。



“うえーん”と泣きべそをかきそうになりながら、口を開く。



「いや、そんなの……さ。
だれか、男子が……。
2回まわってくれれば、それでよくない?」
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