「この顔見るのは“俺”限定」
なんで、来たの?
「……え?
汐見……くん?
なんで……?」
アンタ……とっくの昔に、まわったよね? かよちゃんと……。
なのに、どうして、こんなところにいるの?
もしかして……。
あたしのことが心配で、見に来てくれた?
そんな期待をこめて、地面にペタンと座り込んだまま、斜め後ろにある汐見廉の顔を見あげる。
「ん?
なに?
その顔」
斜め上の街灯に、汐見廉のキレイな横顔が照らしだされた。