「この顔見るのは“俺”限定」
すると汐見廉はあたしを見下ろして……超生意気な顔で言った。



「俺に、叫ばせたかったんだろ?
だって、あの日、屋上で。
おまえ、そう言ったじゃん?」



た、た、た、確かに……。



『俺は、桐山が大好きだぁ――っ!!』って叫ばしてやるとは、言いましたけど。



まさか……本当に言うとは、思ってないでしょー。



だって、あたしが好きなのは……。



学校で一番人気があって、女の子にモテモテで。



超絶カッコよくて、でも、超生意気で。



“可愛い子”が好きなタイプの汐見廉でしょ?
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