「この顔見るのは“俺”限定」
その彼が、あたしを好き――っ!?



そんなことってあるのかな!?



うれしいけど……。



うれしいけど、信じられない!



なんて答えていいのかわからず、ごにょごにょもごもご口を動かす。



「ま、とりあえず。
場所、うつそーぜ」



汐見廉は、あたしの手をつかんで、立ちあがらせてくれた。



「……え?
あれ?
どこに行くの?」



来た道を戻ろうとする汐見廉に聞く。
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