「この顔見るのは“俺”限定」
俺だけのもの
「んーと。
なにから話そうかな」
学校近くの公園。
細長いベンチにふたりで座る。
「まずは、当然。
謝罪からだな」
汐見廉はあたしの顔をチラッと見てから、大きくガバッと頭をさげた。
「悲しい思いをさせてごめん。
怖い思いをさせてごめん」
「……え?」
「本当は、俺もみんなも。
おまえをひとりにしたくなかったんだけど。
計画のためには、仕方なかったんだ」