「この顔見るのは“俺”限定」
なんだよ、そのテンションの低さ!



もっと喜べ――っ!!



と、キレそうになるのを、必死でこらえる。



すると……。



「あのさ。
気持ちわりぃんだけど。
おまえ、もしかして……。
可愛いつもり?」



机の上に銀のホイルをゆっくり置いて。



汐見廉は、あたしを見上げ、眉根を寄せた。



その態度に……。



「んだと? コラっ!
つべこべ言わずに、ありがたく食えっ!」



なんて、つい地が出てしまった。

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