課長と私

story4

昼下がりの休日。
ソファに座って何をするでもなくボーっとしていた。



「え、ちょ…ちょっと緩奈!?」



「…どうしたの?」



急に切られた電話の相手は緩奈。

緩奈は今絶賛彼活(彼氏を作ろう活動)をしているのだが、なぜか私もその活動に含まれたしまったようで…




「えー…あ、えっと…」



「楓ちゃん嘘つけないんだから、白状した方が良いよ。」



「そうなんですけど……あの、緩奈がですね、飲み会に参加することになりまして…」




私がそこまで言うと、彼もなんとなくその先の展開を察したようだ。




「だめ。」



「まだ全部言ってないじゃないですかぁ…」



「男いる飲み会でしょ。…楓ちゃん酒飲むと大変なことになるんだから。」




う…分かり切っている…
いや、私も1度失敗をしているから分かってはいるんだけど…

でも緩奈のためにもここは一肌脱ぐっていうのは……




「お酒…飲まないならどうですかね…」



「…行きたいの?」



「あ…違いますよ?私じゃなくて、緩奈のために…」



「俺以外の男の人と飲みたいの?」



珍しく彼が分かりやすいヤキモチを妬いている。

ちょっとかわいい。




「違いますって…緩奈に純粋に良い人が見つかればいいなって思ってるだけです…」



「楓ちゃんが気に入られちゃったらどうするの」



「私ですか?いやー…無いですよ、私男受けあんまり良くないと思ってますし。」



「…はぁ…。」




え、長い溜息…何それ…



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