アンドロイドメランコリー

無音

『無音』


青い瞳のあの子が言った
自分の胸に手を当てて

『あたしには音が無いの』と

重ねた掌
見つめた黎明

僕らはとても臆病で
拍動だけが命じゃないと
野暮な気休め囁きあって

ゼロでは無いこと願ってた

いつか僕らが消えるとしても
今日は必ず始まって
些細な記録を残してく

明日世界が消えるとしても
それでも僕らは此処にいたんだ
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