体から堕ちる恋――それは、愛か否か、

優は念のために用意してきたノートパソコンを出した。
そしてその場で１年後に必ず付き合いを終了することや、付き合いにおける条件を作成していった。
優が真っ先に思いつき、さっき敦子に言うのをためらった＜性的な関係は除く＞といったことなども含め、そこに綾香が、優が予想していた通りに美弥とは一切連絡を取らないことなどを付け加えた。

１年間の期限の開始は明日ではなく、今日からにしようと綾香が希望し、優はもうこの時点で美弥に連絡をとれなくなった。
あと１回の勉強会を残し、何の説明もなく。
優は最後にメールを送ろうかとも思ったが、しかしこんな状況を説明したところで美弥を不快にするだけだと思い直してやめた。

最終的に内容をお互いに確認した後で、優はホテル内のビジネスセンターで２部プリントアウトし、お互いのサインを入れて１部ずつ手に取った。

もう後にはすることも話すこともなく、「それじゃ」と言って、優は話を終わりにした。