体から堕ちる恋――それは、愛か否か、
それから『9月中に旅行に行く』ということ以外は具体的に話が進まないままお盆が過ぎた。
相変わらず忙しそうな生美の様子に、やっぱり旅行はきついんじゃないかしらと美弥が考え始めた8月の終わり、それを察したのかどうか「旅行の計画をたてないとね」と、生美が話を振ってきた。
この日は夕方から仕事だという生美の部屋で、遅い朝食を終えたところだった。
テーブルの正面に座る、少し頬の肉が削げて薄くなった生美の顔を見ながら「のんびり温泉とか行こうか?」
と提案すると、「温泉なんて考えただけで汗がでる!」と反対し、生美は空になったアイスコーヒーのグラスに残った氷をがりがり噛んだ。
相変わらず忙しそうな生美の様子に、やっぱり旅行はきついんじゃないかしらと美弥が考え始めた8月の終わり、それを察したのかどうか「旅行の計画をたてないとね」と、生美が話を振ってきた。
この日は夕方から仕事だという生美の部屋で、遅い朝食を終えたところだった。
テーブルの正面に座る、少し頬の肉が削げて薄くなった生美の顔を見ながら「のんびり温泉とか行こうか?」
と提案すると、「温泉なんて考えただけで汗がでる!」と反対し、生美は空になったアイスコーヒーのグラスに残った氷をがりがり噛んだ。