体から堕ちる恋――それは、愛か否か、
由美は油でてらった指をしゃぶってから、「沖田君を好きになったこと、でも沖田君には彼女がいるから付き合えない、っていうことは聞いた」と答えた。

同級生という気の置けなさからか、明日には美弥と生美が結婚してしまうからか、優は今まで自分の胸の中に押しとどめておいた美弥との関係や美弥に対する気持ちを、ポロリポロリと語り始めた。
体の相性が良かったうんぬんの下りは省いたが、優が正直に美弥への想いをすべて語ったのは初めてだった。
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