体から堕ちる恋――それは、愛か否か、
男8人、女子7人の15人が集まったところで食料班とドリンク班に分かれて肉やら野菜やら海鮮ものやらポテチやら、ビールやらウーロン茶やらの大量の買い出しを済ませ、秋川渓谷の、あまり有名ではないがグッドロケーションだと沼田が絶賛したバーベキュー場に到着したときには11時半になっていた。

バーベキューの機材は、セッティングも後片付けもすべてやってもらえるという超らくちんな、バーベキュー関連のレンタル会社の「らくらくレンタルプラン」を採用していたので、15人が会場に着いた時にはすでに機材が河川にセットされていた。

美しい渓谷をバックにたたずむ大きくて黒い2つのバーベキューコンロと、それを覆うターコイズブルーのパラソルたちを見て、全員が「おお~」と感嘆の声を上げ、一人2000円もした「らくらくレンタルプラン」だったが、やっぱりこれにしてよかったと、怠惰な同窓生はみな満足げに頷いた。
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