囚われロマンス~ツンデレ同期は一途な愛を隠せない~
「指切りの代わり」
そう言われても、しばらくぼーっとしていたけれど。
そのうちにハッとして、及川の胸を押しのける。
「誰かに見られたらどうするのっ。ここに来てるのは色んな信用金庫の職員ばっかりなんだからね!」
「そうだっけ。忘れてた」
小声の怒鳴り声に、及川は楽しそうにハハって笑うだけだった。
いつの間にか花岡さんの試合は終わり、ストレート負けをスコアが告げていた。