囚われロマンス~ツンデレ同期は一途な愛を隠せない~


私の問いに、及川は怠そうに背伸びをしながら「あー、冷蔵庫入れとく。入れといてもらってもいい?」と言うから頷いた。

あまり物の入っていない冷蔵庫に持ってきた物を全部詰め込んでいると、及川が「冷蔵庫のポケットに入ってるお茶、適当に持ってきて。深月のと二本」といい、ストリップ階段を上がっていく。

階段がある事には気づいていたのに、そうか二階建か!と今更驚きながら、ペットボトル片手に階段を上がる。

初めて上がる二階は広い部屋が一部屋あるだけで、やたらと開放的だった。

壁の上部、1/4は横に長いガラスが埋め込まれていて、そこから光がたっぷりと注いでいる。

ブラインドみたいなモノが下りてはいる。
でも、真横になっているから、日差しはほとんど遮らずに部屋に落ちていて、わずかな細い横線が影になっているだけだった。

床は、一階とは違って薄いベージュ色したフローリングで、その上には大きなベッドが置いてある。

ベッドといっても、すごく足が短い……というよりも分厚いマットレスだけみたいな感じだから、厚みのある布団と言った方がイメージに近いかもしれない。

とてもシングルには見えないから、セミダブルかダブルだと思う。
他にあるのは小さなローテーブルだけで、あまりの物の少なさに物寂しさすら感じるほどだ。

クローゼットがあるから、服とかはその中に入ってるんだろうけど。





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