囚われロマンス~ツンデレ同期は一途な愛を隠せない~
「もう、話しかけないで」
いつもならへらへらとした笑みを浮かべている顔が……ツラそうに眉を寄せたまま唖然としていた。
及川の顔を見ながら、なにそれと思う。
そんな、重たい判決でも下されたような、絶望を浮かべた顔をする意味がわからない。
……ふざけないで。
死刑宣告を受けたのは、私のほうだ。
ツラいのだって、苦しいのだって、とっくの昔から私のほうだ。