四周年記念小説
好きだからこそ
焦っては駄目だ。
「…………」
四浦は黙ったままだ。
『満彦』
今度はゆっくりと呼んだ。
「悪い、
....
好きなヤツに当分
会えなくなると思ったら
抑え切れなくなった……」
は? はぁぁぁ!?
声に出そうなのを抑えて
心の中で思いっきり叫んだ。
俺の聞き違いじゃなければ
四浦は確かに
[好きなヤツ]って言ったよな……
今の今まで、
そんな素振りは
見せなかたはずだ。
家と学校での違いなんて
呼び方くらいで他は
何も変わっていない。
【四浦】と呼び捨てなのも
ため口なのも何も変わっていない。
『何を言い出すんだよ』
動揺と嬉しさを隠したまま
引っ剥がした。
四浦は何も答えたない。
早く行かないと桜耶が
玄関に来てしまうかもしれない。
『はぁ~
兎に角、中に入れてくれ』
「そぉだな。悪い」
リビングに行くと
桜耶が走って来た。
「マサ兄ちゃん」
この笑顔も当分見られないのか……
寂しいな。
『宿題は終わったか?』
四浦が教師だからか、
宿題は夕飯前に
終わらせるようにさせている。
「うん‼ 今日はね
パパがちょとだけ手伝ってくれたの」
へぇ~
珍しいこともあるんだな。
チラっと四浦をみやる。
聞こえてるのやら
聞こえてないのやら
四浦は何も言わない。
桜耶をリビングに残し、
二人で夕飯の準備を始める。
『なぁ、満彦
さっき言ったこと本気か?』
子どもがいる所で
する話じゃないが
今訊かなきゃ
ずっと訊けないままになる。
「あぁ、本気だ」
調理する手を止めて、
四浦が俺と向き合った。
「本当は今すぐ
お前と桜耶を連れて
海外移住したいくらいだ。
ルクセンブルクとかデンマークとかな」
同性婚が認められてる国を
挙げ、真剣な目で見据えられ
目を反らせなくなった。
[好き]のレベルが[結婚]したいくらい
大規模だったわけか……
まさか其処まで
思われてるとは思いもしなかった。
『なぁ、満彦、
それは俺と結婚するつもりなんだよな?』
目を見れば、そんなこと
訊くまでもないが確かめたかった。
焦っては駄目だ。
「…………」
四浦は黙ったままだ。
『満彦』
今度はゆっくりと呼んだ。
「悪い、
....
好きなヤツに当分
会えなくなると思ったら
抑え切れなくなった……」
は? はぁぁぁ!?
声に出そうなのを抑えて
心の中で思いっきり叫んだ。
俺の聞き違いじゃなければ
四浦は確かに
[好きなヤツ]って言ったよな……
今の今まで、
そんな素振りは
見せなかたはずだ。
家と学校での違いなんて
呼び方くらいで他は
何も変わっていない。
【四浦】と呼び捨てなのも
ため口なのも何も変わっていない。
『何を言い出すんだよ』
動揺と嬉しさを隠したまま
引っ剥がした。
四浦は何も答えたない。
早く行かないと桜耶が
玄関に来てしまうかもしれない。
『はぁ~
兎に角、中に入れてくれ』
「そぉだな。悪い」
リビングに行くと
桜耶が走って来た。
「マサ兄ちゃん」
この笑顔も当分見られないのか……
寂しいな。
『宿題は終わったか?』
四浦が教師だからか、
宿題は夕飯前に
終わらせるようにさせている。
「うん‼ 今日はね
パパがちょとだけ手伝ってくれたの」
へぇ~
珍しいこともあるんだな。
チラっと四浦をみやる。
聞こえてるのやら
聞こえてないのやら
四浦は何も言わない。
桜耶をリビングに残し、
二人で夕飯の準備を始める。
『なぁ、満彦
さっき言ったこと本気か?』
子どもがいる所で
する話じゃないが
今訊かなきゃ
ずっと訊けないままになる。
「あぁ、本気だ」
調理する手を止めて、
四浦が俺と向き合った。
「本当は今すぐ
お前と桜耶を連れて
海外移住したいくらいだ。
ルクセンブルクとかデンマークとかな」
同性婚が認められてる国を
挙げ、真剣な目で見据えられ
目を反らせなくなった。
[好き]のレベルが[結婚]したいくらい
大規模だったわけか……
まさか其処まで
思われてるとは思いもしなかった。
『なぁ、満彦、
それは俺と結婚するつもりなんだよな?』
目を見れば、そんなこと
訊くまでもないが確かめたかった。