強引な彼との社内恋愛事情*2

「あ。遠山さん、お疲れ様です」と谷くんが気付いて言った。


「お疲れ様。2389、時間かかるでしょ?明日に回して、今日は負荷試験進めてもらっていいかな?」


それと、と続けると、「お盆休みはカレンダー通りとれることになったから」と言うと、おおっと、周りのみんなが歓喜の声をあげた。


良かったー。これで家族旅行中、俺ひとりだけ留守番なんてことにならないわ、と安心したり。おのおの、羽根を伸ばせることに安堵してた。


「とりあえず、前にも話した通り、負荷試験と、今来てる修正確認依頼は終わらせないといけないから。気を抜かないようにね」と、言って、自分のデスクに座った。





終電を前に、パラパラと人が帰って、最後に会社を出た。


お盆休みがあるって、喜んでいるのは、彼等だけじゃなくて、もちろん私もだ。


旅行の計画でもしてれば良かったな、とちょっと後悔してるけど、花火大会と、日帰りでどこか出かけようかなんて広重とは約束はしていて、それが楽しみだったりしている。


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