強引な彼との社内恋愛事情*2

なんで私がここまで気を遣わなきゃいけないの、と。


自分のデスクに戻って、ドカッと腰をかけた。


「遠山さん」と、コピー機の横に立ってる谷くんが、私を見て笑っている。


「えっ?」


「今、地震かと思いました」と言った。彼曰く、震度2らしい。


「ごめん」


「イライラしてるの、良くないですよ」


「別にイライラしてないけど」


「明日から休みなんだから。ゆっくりいきましょうよ」


「そうね。あ、でも。あの件、14時までに設計に報告しておいてね」とくぎを刺すと、「あ」と、そそくさと席についた。


嫌だ。カリカリしてるのが態度にでるなんて。気にしすぎだ。割り切ろう、と自分に言い聞かせた。
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