強引な彼との社内恋愛事情*2

「え?」


「なければいいけど」


息の音が止まったみたいに黙りこくった。


「谷くんって、あれだよね。言いたいこと言ったことない人みたいに、たまに思えるよね」


目の前に写ったことを口にする感じが。というか、そこまで私と話さないから、そう思うだけかもしれないけれど。


「そうですかね」


「うん」


「コンビニ」と、呟いた。


「コンビニ?」


「ここのコンビニ。前の彼女と来たことがあって。ここに来るたび、会える気がするんですよ」


「あー」


「そんなこと思うのって、頭おかしいですかね?」


「おかしくないけど」


まるで、まだ好きだと言ってるように聞こえるけど。


おかしいとは、言い難かった。
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