強引な彼との社内恋愛事情*2

「なんなんすかね」


「私が答えを知ってると思う?」


「ほら。遠山さん、できる女だから。なんでも知ってる。そういうイメージ?」


「んなわけないよ」


「だから、めでたいのか、よくわかんないなーと、思う」


「ていうか、そもそも好きなの?今の彼女は?」


「あ。好きですよ」


「ふうん」


「優しくていい子だし。俺、性格悪いから、勿体ないくらい」


「自分で性格悪いなんて言う?」


いい子、ね。受け取り方によれば悪く聞こえるけど。


好き、と言うなら好きなんだろうな。


たぶん、きっとだけど。


谷くんは、私を見つめた。


それから、「遠山さん」と言った。


「ん?」


「俺、隠してたこと、言ってもいいですか?」
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