強引な彼との社内恋愛事情*2
「千花さん」
いつもなら、キスをして、胸に触れて、と順を追って触れてくるのに。
急に、触れてくるなんて。
「凄いですね、ここ」と、言われて、恥ずかしくなった。
キスするだけで、広重を受け入れられる身体になってしまう自分が。
「だから嫌だったんだ?」
そう言われて、頷いてしまう。
「千花さん、したかった?」
「え」
「したかった?」
「そんなこと」
広重の指先から、与えられる快感に、身をよじってしまう。
「うん。したい」と、言ったら、「ベッド行く?」と、私を抱き上げて連れて行った。
いつも支えてくれてる、この腕をやっぱり離したくないって、ぎゅっとしがみついた。
「千花さん、どうしたの?」
ベッドに私をおろすと、ふふっと笑った。
私は泣きたくなって、「なんか大切だなぁ、と思って」と、呟いていた。