強引な彼との社内恋愛事情*2

あの日。元彼のことで喧嘩した日。


あの女の子に、ののしられて、言い返せなくて。


その彼にも、汚い私を見せたくなくて、うまく話せなくて。


結局、誰とも向き合うことが出来なかった。


そういう殻を作ってしまっていたのは、私だったのかな。


助けてくれなかった周りの人の決めつけと同様、誰も私のことを好きにならないと、決めつけていたのかもしれない。


だから、ずっと恐かったのかもしれない。


信じたりとか、すること。


「そんなこと言ってくれる人、ひとりくらいいるものね」と言うと、意味が分からないといったように小首をかしげるから、「ううん。なんでもない」と、また笑った。


この子には、そんなことわからなくてもいいんだ。
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